もうすぐ治療が終了します!
2020年10月26日
こんにちは。
ふみ矯正歯科です。
今回は、反対咬合の治療を希望された小学生のお子様の治療経過をご紹介いたします。
この時期のお口の中の状態は、乳歯と永久歯が混じりあった「混合歯列」というステージです。
お子様の矯正治療は、この「混合歯列」の時期に行う部分矯正治療【1期治療】と、「永久歯列」完成後に行う永久歯列の全顎矯正治療【2期治療】とに分かれます。
この症例の患者様には前歯のかみ合わせを改善するために、【1期治療】をお受けいただきました。
反対咬合が起こる原因として
・歯の生え方による、くせ咬みの反対咬合(機能性反対咬合)
・遺伝的要素が強いもの(骨格性反対咬合)
が挙げられます。
今回のケースの患者様も、上のA.の写真からわかるように、自然にお口を閉じてくると上下の前歯が始めにぶつかってしまい、奥歯でしっかり噛みしめることができません。奥歯でしっかり咬んで顎を安定させるために、上下の前歯がぶつからないように下あごを少し前方方向に動かして咬むと、B.の写真のようにきっちり咬むことができます。
このようなかみ合わせを、機能性反対咬合といいます。
A.の位置で奥歯までしっかり咬めるようにするには、上下の前歯が始めにぶつからないようにしてあげるとよさそうですね!
治療目的:機能性反対咬合の改善
治療方法:はじめにぶつかってしまう上下前歯の位置の修正
具体的には、上の前歯を下の前歯より外側に並べることで、上下の前歯の位置を入れ替えます。
使用装置:リンガルアーチ、ブラケット装置(どちらも固定式)
という治療計画を立てました。
さて実際のお口の中の変化については下のお写真にまとめてみましたので、ご覧ください!!
治療開始から2か月目には上の前歯が下の前歯より外側に出てきたことが分かりますね。
こうなったら、下あごを前にずらして咬む「くせの反対咬合」本来咬みたい位置で顎を閉じてくる方が楽になってきます。
上の歯は初診時よりもお口の外側に向けて歯並びを出していくため、歯と歯の間に隙間が出てきます。また、リンガルアーチの役割は中から外に押し出すことだけなので、一本ずつの歯の高さや向きは治すことができません。そこで、ブラケットという装置を歯に貼り付け、歯の位置や、歯の隙間の調整をしていきます。
5か月目の写真をご覧いただくと、前歯の並びも、咬み合わせも、初診時から大きく変化したことが見て取れるはずです。
ここまでくれば、歯を動かす矯正器具とはおさらばする日が近いですよ!!
いかがでしょうか?
前歯の並びが変わると、お口の中が素敵になるばかりか、咬み合わせが変わるので奥歯が咬みやすくなります!!!
次回は、保定治療に入りますので、続報をお伝えします☻
ふみ矯正歯科 竹村 史